あの年から
自分らはずっと一緒にいて

周りから冷やかされることも多くて
でもあなたならよくて

中学1年生の頃
とてもうるさくて明るいあなたが
突然クラスからいなくなった。
1Aと1Fという距離は
遠すぎて...
その時もあなたはやっぱり
期待を裏切らなかった。

「ひろくーん!!!
聞いて聞いて聞いて!!麻悠ね、室長になったのーー!!!ひろくんと、一緒の委員会だよー!!!」

わがままな小林なんかに
室長が務まるのかと
少し心配になったけど
あなたはやっぱりすごくて
一生懸命仕事をして1Fを支えた。

2年生。
2D×2Fで少し間が縮まった。
自分は前期は室長になれなかった。
なのに小林は毎日のように
忘れ物をして自分に借りに来た。
色鉛筆、教科書、ときにはジャージまで。
だから自分も忘れ物をしたときには
小林に借りに行った。

小林が自分の様子を見に来るために
わざと忘れ物をしていたことを知るのは
もう少し後のことで。

後期は室長を一緒にした。
1年生の頃から室長会の帰りは
よく2人で帰った。
すごく短い距離だけど
あなたの歩幅に合わせて歩いて
あなたの笑顔を見て
たくさん喋って

小6の頃から
いつの間にかあなたを探すようになって
あなたが隣にいるようになって
きっと特別な関係になるのかなと
思っていた。

自分が小林を好きなように
小林も自分を好きだと思っていた。
でも、それはちがくて。
小林は2Dにいる球児を求めた。
野球部のエース。勝ち目がなかった。
顔は見ない人だから。

兄妹、でいられればそれでいいと



そう思っていた