「どうして、分からないかなぁ?主任の良さが!!」
「分かろうとも、思わないわよ。はぁ…。仕事しよ」
「うーん…」

結衣は腕を組み、首を傾げるも葉子も仕事を始めたので自分の席へと向き直った。

絶対笑ったら優しい顔になると、思うんだけどなぁ。

もっと、オンナノコに優しくしたら株上がるのに。

はっ、上がったらライバルが増える!

ダメダメっ!!

結衣は、頭をブンブン横に振った。

「はぁ…。石本。マジメに仕事をしようとは、思わないのか」
「ひゃっ!しゅ、主任!!」

突然、上から声がして見上げると呆れ顔の徹が立っていた。

「まったく…、お前は。もうちょっと、木下を見習ったらどうなんだ」
「え」

チラッと、葉子を見ると真剣な顔をし、仕事に取り掛かっていた。