ケータイ小説 野いちご

異国の王子様




あの日、血だらけの狼を見つけた日。


パニックになったあたしは
どうにか場所を伝えるーーーというより
どうにか理解してもらって、
迎えに来てくれた狼の仲間、晶くん。


茶髪の神を無造作に立てた俗に言うイケメンで
坊主に囲まれているあたしにとっては
めまいがするくらいかっこよかった。


晶くんに体を起こすべく、
狼をどけてもらおうとしたが

気絶しているのにどこからそんな力があるのかあたしの制服のシャツを掴んで
離さなかったために
あたしはみずしらずの晶くんと、
狼の仲間その二その三その四に体を抱えられ
狼と共に車に乗せられた。



気の利く晶くんは、親御さんに連絡してって
いって、うまく体が動けないあたしに
あたしの携帯を手渡してくれた。


どうにか操作して親に告げると
理解のいい母親が過保護な父と兄に
伝えてくれるといい、ありがとうと言った。


そしてそのまま晶くんのお姉さんが働く
病院にあたしもつれられ、
入院室に入るときにやっと
男四人係であたしは狼と離れることができた。


ほんとにとんだ力だ。

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