-妃芽side-
雷都の話を聞いてあの時のことを鮮明に思い出した
黒神の使いだったあいつが雷都だったのか
「あの時は本当にありがとうございました
あなたにあの時会ってなかったら俺は今ここにいなかったと思います
本当に感謝してます」
「お前はいい仲間を見つけたな」
少ししか一緒に過ごしてないけどこいつらの絆は計り知れないものだ
スゲェいい仲間だとあたしは思う
「はい、俺はこいつらのトップにたてて本当に幸せもんです」
今の雷都の目は完全に光に満ち溢れている
本当に良かったと心から思う
「そういえばずっと疑問に思ってたんですけど、なんで俺が黒神の使いだってわかってたのに遠ざからなかったんですか?離れようとすれば離れられましたよね?」
確かに、最初に近づかれた時から雷都が黒神の使いだってことはわかってた
逃げようと思えば普通に逃げられた
でもな…
「あたしには心の中にある光が見えるって言ったろ?
あの時にお前の中の光が助けを求めてる気がした
だから、わざと気がつかないフリをしてた」
後…
怯えた目があの時の瞬の目に似ていたから…