だけど、裕介の心は違うオンナに向けられたのだ。

彼女に告白をされ、真帆と別れることを選択した裕介。

真帆の心は乱れていた。

一年先輩の裕介は、真帆の教育係りで、すごく優しくて、時には厳しくて…。

そんな二人の距離は、すぐに縮まった。

交際して、二年半。

結婚も視野に入れてた真帆にとっては、最悪な出来事。

同じ部署で、しかもみんなにも公認されていて、これからどう接すればいいのか分からなかった。

「ほんとに、ごめん……」

裕介は、謝ることしか出来なかった。

そして、裕介は静かに会議室から去って行った。

「……くっ」

一人、残された真帆は泣くことしか出来なかった。