竜季の言葉にあたしはうなづいた。


「あたしも、そう思ってた」


「昔男子寮にいたヤンチャな先輩は、何度か規則を破って最終的に寮を追い出されたらしい」


「そうなの!?」


「あぁ。規則を破るっていってもタバコや飲酒をしたワケじゃない。何度か門限を守らなかった程度らしいんだ」


「それだけで追い出されちゃったの?」


あたしは目を丸くして竜季を見つめる。


「そう。その頃からずっと寮の先生は伊達先生だったらしい」


「伊達先生……」


あたしは事務室へと戻っていった先生を思い出す。


先生が厳しい理由は、一体なんなんだろう……。