「なに?」


「あ、あの……」


呼びとめたものの、あたしは言葉に詰まりうつむいた。


お風呂で妙なことってない?


なんて、いきなり聞いたら不思議がるよね。


これから入るのに余計な心配はかけない方がいいかも。


「ごめん、なんでもない」


「そう?」


首を傾げながら、部屋を出るいろはちゃん。


あたしは無言のままその後ろ姿を見送った……。