口ぐちにそう言うクラスメイトたちに、あたしは唖然としてしまう。


あの噂は地元ではそんなに有名なものだったの?


「で、でもさぁ……。寮生同士が付き合うと呪われるなんて、子供っぽいよね」


あたしはなんとか笑顔を作り、そう言った。


その瞬間一瞬静まり返るクラスメイトたち。


不安そうな表情をこちらへ向けている子もいる。


「ど、どうしたの? ただの噂でしょ?」


それでもあたしは笑顔を作ってそう聞いた。


「まぁ、柳井さんが気にしないのならそれでもいいけど」


「うん。元々知っている子の間では噂は本当だって説が多くて、つい気になっちゃうんだよね」


「そうそう。でも、確かに子供っぽい噂だもんね」