それだけじゃない。
久々に学校に登校したばかりの緒方くんは、あの一件以来、クラスのみんなからも怖がられていた。
それでも緒方くんは、何度も私に、
『気にすんなって。お前がいればそれでいい』
って、笑って言ってくれたの。
もちろん、吉田くんたちだってみんな、緒方くんのそばにいたんだけど。
この球技大会じゃ…。
「緒方、ナイスシュート!もう一本!」
「っしゃ!絶対勝ちに行くぜ!!」
チームのみんなと団結してるし。
「やば…。緒方くん、めっちゃかっこいい〜!」
「ちょっと怖かったけど、顔かっこいいし、スポーツできるってなんかいいよね」
「笑った顔かわいい〜!!」
同じクラスの女の子も、メロメロになってしまってる。