「じゃーな」 「あっ!……ばいばいっ」 手をひらひらと振ってる私に背を向け、翼くんは帰って行ってしまった。 私はしばらくその場にいて、空を見上げた。 「よし、ちゃんと言おう!」 自分の気持ち、全部。 勇気を出すのに、時間がかかるかもしれない。 でも、緒方君たちと一緒にいたいから…。 心の整理がついたら、必ず伝える。 そう決心して、私はやっと立ち上がり、前を向いて歩き出した。