「今日、日直で休み時間いなかったから気付かなかった。ごめん」

再度謝ってくる。

あまりにもしゅん、となってるのでこっちが動揺してしまい、

「いいのいいの!気にしないで、何か危害加えられたわけじゃないし!」

と手を顔の前でブンブンふった。

「いつもの日常とは違ったけど、むしろ児玉くんの方が心配なだけで!」

「え?俺?」

「うん…。児玉くんの趣味が疑われてそうで…さっき村口も言ってたでしょ」

「……」

「今まで何回か彼女がいる、って断ってたことがあるみたいだし、いざその彼女が私、ってなったときに、児玉くんの女の好みがマニアック、と思われそうで申し訳ないよ」

と私が言うと、

「俺の好みについては周りに何て言われてもいいよ。各務さんに迷惑をかけた事が申し訳ない」

私から視線をはずしてそう言った。