訳わからない人……
本心を隠して、私を遠ざけようとしているのかと思えば、
こうやって平気で隣に座る。
でも、私が居た事で屋上を早々に去ろうとしないって事は、
私がここに居て良いって事だろう。
私も須藤悠もどちらも話さない。
別に話すことをお互い求めてないと知ったら、
同じ空間で話さないで居る事を気まずく感じなかった。
サラサラと木を揺らしながら流れている風は、
生暖かくて優しい。
その撫でられているような心地の風と、
包み込んでくれるような太陽の中、
私は偏頭痛の頭をフェンスに凭れさせて、
目を閉じて眠る。
きっと次に目覚めた時は偏頭痛が治っているから。