「そっか…。俺らの知らない間に、そんなことが…」
「私のせいで、緒方くんが学校辞めちゃうかもしれない……！」
「それはないよ。キミ子ちゃんがいるのに、辞めるワケない。
あいつは絶対、戻ってくるよ」
なにを根拠に、そんなことが言えるんだろう？
私は彼を傷つけてしまったのに。
「緒方にとって、キミ子ちゃんは大切な存在だから。さっきのケンカも、きっとキミ子ちゃんを守るためだったんだよ」
そんな…。
守るつもりが、逆に助けられた…。
その結果が、これだ。
もっと早く緒方くんから離れていたら、こんなことにはならなかった…。
「私のせいで…緒方くんが傷つく…。みんなに、迷惑かけちゃう…。
もう、みんなの傍にいちゃだめだ…」
……諦めなきゃ。
そう、思ってると…。
「キミ子。あんたふざけてんの？」
それまで黙ってた環ちゃんが口を開いた。
私は思わず吉田くんの後ろにいる環ちゃんを見る。
隣では皐月ちゃんが悲しそうな顔をしていた。
