まあチームは男女別で別れていて、試合も男子同士・女子同士な訳だけど、

私と堀川は休憩と言う名のサボり中だ。



体育館の壁に背を預けながら座り、汗をダラダラ流しながら走り回る生徒たちを眺めている。




本来ならば夏はプールなのかもしれないけど、

最近ではプールの授業が無い学校も多いらしく、

うちの学校も例外でなくプールの授業が無い。


放課後にプールを通った時、

水泳部がバシャバシャ水音を立てながら泳ぐのを見て、
どれだけうらやましく思ったか………



だからと言って、水泳部に入る程水泳に自信ないし、

ってか25メートル泳ぐのがやっとだし、

バタフライは愚か平泳ぎすらできないし……



つまりは水と戯れるのは羨ましいけど、
本格的に泳げと言われたら自信ないという事で。





「夏休みに地元のお祭りあるじゃん?」


気分はテストをすっ飛ばして夏休みなようで、
堀川は突然夏休みの事を口に出す。


「夏休み最後の方に神社でやるやつでしょ?」


中学が同じという事は、家もある程度近場な訳で、

『夏の祭り』と言えば中学校近くの神社で行われるお祭りだ。

河原が近いので神社から河原まで屋台がズラーッと並び、

夜には花火も上がる。


その花火を見ると、『ああ夏が終わるな』と思うのは私だけではないと思う。