初めて出来たちゃんとした彼女。
客でない、本当の。


「泉?」


俺が呼ぶと、ニコニコして振り返って。

「なあに?」

そう、言う泉が大好きで。


「ううん、何でもない」


「ええっ?何それっ」

つい、からかいたくなる。


少し頬を膨らませるとことか。
皺の寄った眉間に眉とか。


泉。

初めて誰かを愛しいと思った。




それと同時に怖いんだ。
俺は怖いんだよ。