そして私は家を出て、学校に向かった。




学校に着くと、環ちゃんと皐月ちゃんが来てくれた。



「キミ子、おはよう。もう大丈夫なの?」



「うん!元気になったよ!」




「あんたよく風邪ひくから、あんまり雨とか濡れないようにね?」




ふたりとも、優しいなぁ。




「なんか、風邪ひくの慣れたみたい!
この前の入学式のときは、1週間も休んじゃったけど、今回は1日で済んだよ!」




「慣れるって、あんた……」




苦笑いしてる環ちゃん。




そのときだった。





───ガラッ。



教室のドアの開く音が聞こえて、私は振り返った。