伊織から連絡が来なくて、泣けた夜を思い出した。


悔しくて。

でも、どんなにムカついて憎んでも。



好きだって思ってしまって。


ここまで女をハマらせる伊織は悪魔なんだと思った。


その日、家に帰るやいなや部屋に閉じこもって夕飯も食べずに泣いた。



携帯に連絡先があっても、かけることが出来なかったのは伊織のあの嫌悪感剥き出しの顔をどうしても思い出すからだ。




あの顔が焼き付いて離れない。


伊織は。


私がうざかったのかな。








伊織。





今貴方は笑っていますか?