そして、現在にいたる。




───ピンポーン♪



ハム子の家のインターホンを押した。




…………しーん。




ハム子はいるはず。




────ピンポンピンポンピンポーン♪




……これが、世で言うピンポンダッシュか。

ダッシュで逃げてねーけど。



人生において貴重な経験をした！





俺がそのことに感動していると、ゆっくりと扉がひらいた。




「……はい、どちらさま……ってえぇ！

お…緒方くんっ！！？」




めっちゃ驚いているハム子が顔を覗かせる。


普段よりくっきりした二重が、めっちゃしんどそうに見える。





「よっ」


「よっ、じゃないよ！ 学校は！？」




「お前が心配だから、来てやったんだよ」




「そんな…。私は大丈夫だから、早く戻っ………うぇっ」



えげつない声を出したハム子は、前にいる俺のもとへ倒れこんできた。





「おっ！おい！？」



俺は急いで、この小さな体を支える。