「……わかった」


 そう言った最愛の彼女・里倉愛美は、満面の笑顔を浮かべていた。

 でも、どこか泣き出しそうな顔をしているかと思うと――。


「寺本くん、」


 俺の名前を呼び、言った。


「っ別れよ……!」


 地に落ちた気分だった。

 まさか、最愛の彼女にそう告げられるなんて、思ってもいなかった。