「おい、ハム子。いい加減にしろよ!
なんか避けてねぇか?」




ギクッ。



……バレた。






「避けて……ないよ?」




「なんで疑問形なんだよ。嘘くせぇ」




あからさまに、疑った顔をしてくる緒方くん。



「いや。えっと……あはは」



苦笑いになってしまう。




「いいから、早く来いよ」




手首をガシッと掴まれた。




「えっ!?ちょ……ちょっとまっ…」



「待たない」




緒方くんは、私の言葉を遮る。





もう、やめて。


私は今、いっぱいいっぱいなの。





もう、期待とかしたくない。




「雅先輩が、好きなくせに」




……どうして私に関わるの?