その日は結局、猫ちゃんことハム子2号のところに行って、
少したわむれてから、すぐに帰ることにした。
ひとりの帰り道。
ハム子2号のために、コンビニに寄って、大量の猫缶を買う。
コンビニで、猫缶だけをこんな大量に買う人を初めて見たのか、
レジの人を含め、周りの人も変な目で私を見てきた。
でも、そんなの気にならないくらいに、私の頭の中は緒方くんと、雅先輩のことでいっぱいだった…。
───────……
「すげー量」
私の持ってる猫缶を見て、そうつぶやいてる人がいたなんて。
「おい、翼ー。行こうぜー」
「おう」
そのときの私は、知る良しもなかった。