「マジで? 高校3年間ずっとフリー?」 「面倒くさい」 「今まで好きな子とかいなかったの?」 「いない」 …この質問のやり取りも面倒くさい。 「…最後に聞くけど、彼女つくる気は?」 「全くない。自由に過ごしたいから」 すると後ろから、また俺を呼ぶ声が聞こえた。 「もう行くから。じゃあね」 「……お、おう。またなっ」 和泉の声を後ろに聞いて、車に乗り込んだ。