そこに、「柊留美子」の名前はなかった。


昨日、留美子の番号とアドレスを教えてもらったはずなのに、どうして消えてるの?


私の宝物だったのに。


でも、伊勢の名前は残っている。


もしかして、私が寝てる間に間違って削除してしまったとか?


いや、そんな複雑な操作を、寝ながらできるはずがない。


と、なると……どういう事?


その場に立ったまま、しばらく考えて、私は昨日の夜に伊勢から送られたメールの事を思い出した。


「なんか、変な事が書いてあったよね。えーっと……」


たどたどしい手付きでメールの受信画面を開いた私は、またおかしな事に気付いた。


昨日、伊勢から来たはずのメールが……そこにはなかったのだ。


あるのは『大丈夫か?』という、11月20日に送られてきたメールだけ。


「何て書いてあったかな……うーん」


同時に送られてきた「赤い人」のメールの印象が強くて、思い出せない。


とりあえずメール画面を閉じて、待ち受け画面に戻した時、表示されている文字に、私は目を疑った。