外はすっかり日が暮れていた。



?「おっ!薫~」



後ろから名前を呼ばれたため振り返った。



こちらに小走りで走って来るのは、小柄で 背の高さは薫と同じ位の、髪を高く結ってい る少年だった。


……少年でいいのか?



?「もう体調は大丈夫か?」



心配そうに見てくる。



薫「大丈夫ですよ。(この人さっきの部屋 に居たな)」



平「よかったぁ。そうだ!俺は藤堂平助。 よろしくな!平助って呼んでくれて構わな いからさ」



薫「あ、ああ。(元気なヤツだな。つか、 よろしくって…)で、平助は何をしてんだ… あ…何をしているんですか?」



うっかりタメ口になってしまったため、訂 正した。



平「ハハハッ。いいよ敬語なんてつけなく て。で、俺は薫が目を覚ましていたら呼ん で来てくれって言われてるんだ。じゃぁ、 案内するから付いて来て」



薫「わかった」



人を探す手間がはぶけた薫はスタスタと歩く平助に付いて行った。