「ごめん、ちょっと強引だったかな。」


坂下さんはそう言うと私から離れた。


「だけど、今のキスも
今言った事も僕の本心だよ。
だから、酒の勢いだとか思わないで。」


まだ頭がボーッとしていて
何て答えたら良いのか
分からないでいると


「遅くなったね。
さっ、送ってくよと言っても
車じゃないからなぁ。
よしっ、そこの通りに出て
タクシー拾うとするか。
ほら、胡桃ちゃん。」


そう言いながらベンチから立ち上がって
私に手を差し出す坂下さんは
もういつもの坂下さんだった。


私も立ち上がると
今度は素直に手を出した。
するとーーー


「よく出来ました。」


そう言って頭をポンポンとされた。


うぅ~
て、照れる///////////