「それじゃあ、今日中に荷物を片付けて置いてください。
あと、消灯は11時ですので、くれぐれもよろしく。
どちらか一人でも破ったら、罰則は連帯責任ですからね」
寮長の指示を聞くと、もうそのまま片付けに入っていいようだった。
まるで引越し作業みたいで、興奮する。
一方洸のほうは、中学に入るときにもやっている作業だからか、淡々としていて、もう作業に取り掛かっている。
どこから手をつけるべきか分からないので、とりあえず洸を見習って服をクローゼットに仕舞うところから始めた。
この部屋は、ほとんど左右対称になっている。
クローゼット、勉強机、本棚が部屋の両壁際に一個ずつ。
ベッドが、ドアの正面の壁沿いの真ん中に二つ並んでいる。
足りない家具は、担当の先生に頼んだら発注してくれるそうだ。