本当にぶん殴ろうと思った。


でも、ここは病院だしお母さんもいたので、なんとか自分を抑えた。


「本当なんですね?」



お母さんが冷静に聞いていた。




「申し訳ありませんが、残念ながら………」





「そうですか………」




「なんで………」



俺は、先生に向かっていった。




「申し訳ありません。」




「謝ってすむなら警察はいらねぇんだよ!!」




と、言ってしまった。



もっと、言おうとしたらお母さんに



「颯太くん。もうやめて?」




「でも………」




「楓は、大切な赤ちゃんを残してくれたの。こんな事して、楓が喜ぶとは思えないわ。笑顔で接してあげて?」




俺は、その言葉を聞いて我に返った。



そうだ。今俺がこんな事しても、楓は何も嬉しくないだろう。



今は、笑顔になることが楓に出来る唯一の事だ。




「すいません………」