ケータイ小説 野いちご

極上ラブ ~ドラマみたいな恋したい~



社員旅行三日目は観光地以外にお土産センターなどを回ると、予定の時刻通りに営業所へと到着した。


バスから荷物をおろし、本社の人たちと挨拶を交わす龍之介。


私も清香さんと目が合うと微笑み合い、頭を下げた。


と言うか、彼女には頭が上がらない。


  *  *  *


今朝龍之介の隣で目が覚めると、彼を起こさないようにベッドから出ようとして失敗。


「俺を置いて、どこ行くつもり?」


その声に驚いて振り向くと、今まで寝ていたはずの龍之介がスッキリとした顔で私を見ていた。


「嘘寝してたの?」

「嘘寝? 人聞きの悪いこと言うなよ。菜都が勝手に寝てたと思ってただけだろ」


飄々とした顔でそう言ってのけるのは、当たってる証拠。


あぁ~早く目が覚めてよかった。そのまま寝ていたら、また二日前の朝と同じ運命を辿っていたに違いない。


社員旅行先で朝から……なんて。夜ならいいってことでもないんだけれど……。


とにかく恥ずかしすぎて、未歩ちゃんに会ったらなんて言おうか困ってしまう。


私の腰にしがみついている龍之介を何分か掛かって剥がすことに成功すると、急いで服を着て部屋を飛び出した。


この時間なら、誰かに会うことはまずないだろう。それでも慎重に、曲がり角ではスパイよろしく人がいないか確認しながら、未歩ちゃんがまだ寝ているであろう部屋の前に到着した。

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