「あのね、麻友理。」


―――――??


「昨日は本当にありがとう。

麻友理のおかげで、素晴らしいお式を挙げられたわ。

本当に、感謝してます。」


「そんな…わざわざ、いいのに。

綾子のお手伝いが出来て、私も本当に嬉しいの。

喜んでもらえたのなら、尚更、嬉しいよ。」


「麻友理の気持ち、すっごく伝わってきたよ。

いっぱい考えてくれたんだろうなって。」


綾子、――――。

…もう、朝からまた、泣きそう。

昨日から涙腺が緩みっぱなしだ…。

航太の話になって、逃げるように控室を出た、私。

きっと、あれから心配してくれてたんだろうな…。


「あのね、綾子…。」


心配してくれた友達に、私の大切な友達に、ちゃんと伝えなきゃ――。


私はもう、大丈夫だってこと。


「私、昨日、玲も梨花も、航太も見たよ。

遠くからだけど…、みんなの元気な姿、見たの。

私ね、ちゃんと自分と向き合えたって思う。」


「麻友理…?」


「航太も元気そうで良かった。

相変わらず素敵で、胸がきゅんきゅんしちゃった。

やっぱ、格好いいわ。

そこ、超えられる男、なかなか見つかんないのは仕方ないな、って思ったわー。」


「麻友理、―――。」