緋色に対してはどうだろう?


 見る感じでは興味はなさそうなんだけど。

 わたしたちは、帰るときにも話しかけられる。

 その時が部の男子にはチャンスで、ただのお喋りから、
 どこかへ行く誘いから、さまざま。

 その中に彼らはいない。

 横は通って行くけれど、挨拶をするわけでもないし、
 ましてや話しかけることはなく。

 今までそんな感じだったんだと思うのよね。

 緋色に興味のない男子に、
 わたしも目を向けていなかったから、
 彼らのことも知らなかった。

 一度でも話したことがあるなら、覚えているんだけど。
 
 男子達みんながみんな、緋色を好きになるわけはないからね。

 彼らもその類なのかもね。



 となると、友達になるのが一番なのかしら?


 そのほうがこちらとしては都合がいい。

 まずは話をしなくては、接点がないと始まらない。


 できれば――――
 いつの間にか友達になっていた。


 というのが理想。