「時間がないのはわかっている・・・ だが・・・」

「円様! そのような悠長なことを言っている猶予などありませんぞ?封印が溶けてしまってからでは・・・」

「秀影(ヒデカゲ)様の言い分もわかります。ですが、こちらにも考えあってのこと・・・」

老人達の目が細められる。

皮肉目いた視線にも、少年は屈せずこう言い放った。

「光巫女を、我が家敷へ・・・」