いつものように告白されたかと思えば、
随分と気安い、最悪な男で。



わずかに手が震えている。



気丈に振る舞っても、怖いものは怖いん
だ。



そしてなによりも──雅との、出会い。



きっともう会うことも無いだろうけど、
とても印象的だった。



吸い込まれるような漆黒。



纏うオーラも、どこか他の人とは違い、
妙な威圧感があった。



そして、最後に口元を歪めた、表情。



ゾワリ、と思わず嫌な予感がして、唇を
引き結んだ。



……このまま、何事もありませんように