『すごく有難いんですけど、何で...』
「お詫びです」
『いや、それは分かるんだけど...』
「ペットボトルをキャッチした人と交換してもらったんです」
『交換⁈何と⁈』
「ピックとです」
『何でピック持ってんの⁈』
あたしの驚異の質問攻めは、
この男の次の言葉で急停止した。
「僕の兄貴なので...」
もしかして今のこのシチュエーション
やばくないか。
あたし如月夢愛(高2)
バンギャさんの中でも
学校の中でも特別浮かない
奇抜好きなふつうなオナゴが
少し
普通から遠ざかった瞬間だった。
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