だから、まだドアが完全に開いていない状態だったが、

顔は営業スマイルで、口元は「ありがとうございました!」と言いえるスタンバイは出来ていた。



でも…


ドアが完全に開き、部屋の持ち主の顔を見た瞬間……



営業スマイルは、驚いた顔に変わり…

口元はポカーンと開いた…






ドサッ



そして、持っていた小さいカバンが、床に落ちる。





「……携帯忘れるなんて・・キミは本当にドジだな」

「・・・」


目の前に立っているのは…






「かかか、課長!!?」


そう。

あの、私の嫌いな塚本課長!


課長はラフな格好をして、私を見下ろしている。




「なんで、課長!!?ってことは……携帯を拾ってくれたのは……」

「声がデカイ。いいから、とりあえず中に入れ。このままだと、人に見られる」

「え…」


人に見られるって…?




「早くしろ」

「は、はい…」


渋々、家に入る私。






思いもしてなかった展開…


どうしよう~!!!!!!!!