〇 + 〇 + 〇





「____え?!

姫乃、黒川とキスし……ふぐ…っ」




あたしは慌ててなっちの口を塞いだ。




「なっち!
声大きいよ…っ!」




今は昼休み。


あたしとなっちは中庭で弁当をひろげていた。




ほんとはたっちゃんに、

一緒に食べよ

って言われたんだけど断った。



あからさまに悲しそうにするから、
明日は一緒に食べることにしたんだけど……




「だって、マンガの世界みたいじゃない!

それも……
ファーストキスだったんでしょ!?」



「…うん。」



「運命の出会いかぁ~……」




いいなぁ、なんて言いながら、
うっとりしているなっち。




「………全然良くないよ……」



「………え?」




……あたしは、




ファーストキスは好きな人としたかった………