_______次の日………





…で…っ 出遅れた…





あたしが朝教室に入ると、
クラスは笑い声や話し声で溢れていて。



完ぺキ1人になってしまったあたし。



みんな友達作るの早いよ……



はぁ、とため息をついて前の席を見ると、
ショートカットの女の子が座っていた。



あたしは髪が長いから、この子とは大違い。




……1人……なのかな…?




さっきから見てても、
誰か友達がいる気配はないし………




「…あっ……あのっ…!」




あたしは思いきって声をかけてみた。




「ん? 何?」




ニコッと明るい笑顔で振り向く女の子。




「…名前、なんていうんですか?」



「あたし?
あたしは『本条 那智 (ほんじょう なち)』。

みんなには『なっち』って呼ばれてるの。

……あなたは?」



「…あっ…あたしは水咲 姫乃「かわいい~!」




………へ…っ……?




昨日もこんなことあったような……?




「『姫乃』って呼んでいい?」




目をキラキラと輝かせてそう言ってくるから…




「う、うん。」




あたしは圧倒されながらも頷いた。