「オレ以外はみんな反対側に置いてっと‥。よし!これでいいな。」


少し大きめな紙の駒に主催者と書き、皆と反対側に一つだけ置いた。


まだ白紙の駒が多いが、数日経てば生徒の名前を覚えて駒に名前を書くことができる。


即席だが、これでクラスの生徒と死への距離がわかるようになった。


一つ進み、主催者と書かれた駒へ近づくと死へ近づき、将棋盤から消えたときにはこの世界からも消える。


まだ完璧とは言えないが、一応オレがゲームを考えることができそうな教室が出来上がった。


よし、今日からゲームを考える教室【ゲーム教室】と呼ぼう。


転校初日にしては、色々なことをしてしまったな‥。


「まぁ、また明日にでも来るか。」


一日に全て準備すると他の人に見つかるリスクが高くなってしまう。


そうなると色々不便なことが多い。


最悪の場合、ゲームをすることが不可能になってしまう。


それだけは絶対に避けたい。


そう思いながら、ゲーム教室を出る。


なんか、掃除をしただけでいっきに疲れたな。


職員室で先生に上手く生徒の情報を聞きだすつもりだったが、また今度にするか‥。


一度ゲーム教室を見て、それから一度も振り返らずに家へ帰った。