勝俣は苦痛の表情を浮かべ、自分の血を見てガクガクと震えている。


「血だ……!嫌だ!死にたくねええええっ!」


「私は真琴君から聞いてしまったの、曽野宮君がもう死んでしまっていることを」


その事実を知らなかった勝俣が困惑した表情で汐見を見上げた。


「バカな……!まさか……五月雨真琴だけが曽野宮京の生死を確認できたのか!?いったいどうやって!?」


勝俣は完全に窮地に立たされた、それでも勝俣は苦し紛れの言葉で諦めようとしない。


「そ、そうだ!No30!五月雨真琴が言ったことが真実だという証拠はあるのか!?」


「証拠?ちゃんとあるわ、真琴君が見せてくれたのよ!曽野宮君が最期に残したメモを!」


「ぐっ……」


完全にこれで勝俣は終わった。両腕を撃たれ、銃も握れないその体ではもう自首をするしかない。