あの日の夜中。
いつものように目的もなく歩いていた時、目の前で少女が車に轢かれていく。

地面に叩きつけられ、不恰好に何回も転がり、すぐに少女の周囲は血で染まり痙攣が始まった。

当時の私はその場に居合わせたことを幸運だと思っていた。
命あるモノの死に異常なまでの興味を持っていた私、狂ったようにあざけ笑っていた。

「こんな所でこんな光景に遭遇できるなんて!私はついてるわ……あはは、あははははははは!」

私は狂っていた。