結局、あの日、なぜあの場所に彼女がいたのかは聞けないままだ。

気にはなっているけど、なんだか最近、和希くんが前よりもちょっと優しいから放置していた。


昨日だって、バイト先からタッパーに入ったパンケーキを持って帰ってくれたもん。



『これ、絶対おいしいから食べてみて』


『わーパンケーキだ!!いただきまーす!!』


『……』


『んー!!おいふぃい!!』


『……口にシロップ付いてる』


『ふぇ?!』


『あと、食べてからしゃべって』


『……ふぁい』