「はぁ‥。」


またため息をついて、窓の外を眺めた。


オレの席は窓際で、よく外の景色を眺めている。


飛行機が空を飛び、地面では生徒たちが体育の授業をしているのが見える。


ここから眺める景色は、オレはとても好きだ。


仲良く見えていた女子生徒たちも、ここから見ると距離感がわかる。


集団で集まっている生徒たちに必死で何かをごまかす男子生徒。


一人でポツンといる女子生徒。


クラスでリーダー的存在の生徒たちにしか興味がない体育教師。


ここからだと、手に取るようにわかる。


「人間‥‥本性‥‥。」


聞こえないくらいの声で、ポツリと呟いた。


最近ある二つの感情が、オレの頭の中を掻き乱してくる。


学校なんて偽善者ばっかりだ、壊してしまえ!


という感情と。


学校で命がけのゲームをしたら、人間はどのように変わるのだろう‥。


という感情。


オレは何をするために学校に来ているのだろうか?


ただ学校へ行き。


ただ授業を受け。


そして、ただ家へ帰る。


特に何も感じない。


唯一楽しいことといえば、雑談をすることぐらいだ。


ただそれだけのために、オレは学校なんかに来ているのだろうか?