俺は女に向き直った。
「大丈夫?怪我してない?」
俺は王子様の笑顔のまま、言った。
どうやら、女は俺に見とれているようだった。
「あっ、大丈夫です!」
と、顔を赤らめながら言った。
ちっ。どいつもこいつも、俺を顔だけでみやがって。
「そう。なら良かった」
はー。早く学校いかねーとまぢでやばい。
いくら待っても女は立とうとしない。
「どーしたの?」
女は上目遣いと涙目で俺をみた。
「あっ、あの腰が抜けちゃったみたいで…」
ドキッ!
俺は、不覚にもドキッっとしてしまった。