父「…あの姿は見られたのか?」

紫「…いえ。たぶん見られてはいません。」

紫音がそう答えると父は安心したように表情を緩ませた。

母「でも、何かあったらすぐに言ってね?あなたの味方はちゃんといるわ。」

紫音は黙って頷いた。

あの巫女の姿は人間離れしたもの。

だからこそ、それは人に見られるわけにはいかなかった。