みんな気絶していて見えない人もいるが、頬の同じ場所に傷がついていた。


「水月さん、すごい!」


「だろ?」


「ちょっ、愛梨栖、そこ褒めるとこじゃないし。てかなんでお兄ちゃんいるの?タイミングよすぎでしょ。」


「それに関してはノーコメント。」


水月は明後日の方向をみながら言った。


「何それ?不法侵入でもしたの?」


「ちげーよ。」


「じゃあなんで?」


「それは…。」


「ウフフ。あなたの妹さん、面白いわね。」


突然、後ろから声がした。


「りっ理事長!?」


そこにはスーツを着た女の人が立っていた。