手紙を読んだ後に自然と繋げた携帯の充電器。
携帯の音は昔から嫌いで常にマナーモードにしていた。
そのせいで気付かない時の方が多かったかもしれない。
充電器に差し込んだまま置いてある充電器は倒れてる私の少し離れた場所で振動している。
意識があるのかないのかもうわからない。ただ何も力が入らないことだけがわかっている。
頭を強く打っていれば痛みで起きたのに、そのままゆっくり横になって倒れてしまったからタチが悪い。
目を覚ます気力が出てこない。
電話が鳴ってることはシャットダウンされた視界でもなんとなくわかっている。
ただぼわぁぁんとなる耳鳴りが気持ち悪い。栄養失調から来る貧血と、優ちゃんへの過剰な興奮だと思う。
何から何まで私に迷惑をかける男。
優ちゃんは私を置いて逃げるように去って行ってるけど、此処で私が死んだら彼は殺人者になるのかな。
ザマーミロ。
そうなったら鑑別に入る優ちゃんを上から手叩いて笑ってやる。