「はーるかっ」
『んだよ、薫』
薫(カオル)はいつものように俺を呼んだ
薫は俺の家族、3個上の姉だ
「彼氏君とデートに行って来るから!!!お留守番よろしくーっ!」
"彼氏"の所を強調しながら薫はふりふりのスカートとくるんと巻いたポニーテールを揺らしながら玄関を飛び出した
『・・・チッ・・・』
あんな可愛い薫を独り占めできる彼氏が羨ましかった
俺はありえないかもしれないけど姉に・・・真剣に恋をしていた
でも家族だ
家族の壁は越えられない
それは分かってた
分かってたはずだけど・・・
何処か諦めれなくて・・・妬いてしまう自分が居た