ほんと、優しいな…。


日向君が男女問わず人気があるのがよく分かる…。


穏やかな笑顔を浮かべている日向君に、ドクンと鼓動が甘く鳴り響いた。


私、日向君と一緒に過ごす時間を重ねる毎に、“好き”の気持ちが強くなってる…。


初めて日向君に恋した、入学式の日…。


あの時より、今は…もっと好き…。


きっと、これからも…ますます好きになっていく…。


そんな気がするんだ…。


私は、ドキドキしている胸元にそっと手をあてた。


よし…。


私、日向君に釣り合うような女の子を目指そう…。


そのためには勉強もスポーツも頑張らなくちゃ…。


何でもこなせる、カッコいい日向君に近付くために…。


そして、いつか…日向君に“好き”って思ってもらえるような存在になりたいな…。


両想いに…なりたい。


膨らむ夢は、心の中を温かく満たしていた。