・・・

社長室。

仕事をしていると、

綾野が入ってきた。


「社長、早乙女さんを

お迎えに行ってまいりました」


「・・・そうか、ありがとう」


「とても嫌がっておいででしたが、

これからも続けてよろしいのですか?」

綾野の言葉に、

やはり嫌がったかと思いながら、

それでも、頷いて見せた。


「もちろん。

アイツのすべてを知っていたいから」


オレの言葉に綾野はクスッと笑う。


「社長の溺愛っぷりは凄いですね?

早乙女さんが社長を好きになっても、

その溺愛は変わらないですか?」



「当たり前のことを聞くな。

女の為に動くことなど、

これが最初で最後だ。

他の女の為に、ここまでするつもりは、

はなはだない」