あの日から、咲羽たちに栞を頼んだ日から、もうすでに１週間が過ぎていた。
栞から話しかけられた事は何度もあった。
手紙が下駄箱の中に毎日のように入ってた。
けど全て聞こえないふりを、知らないふりを通した
栞がウチを嫌いになってくれればいいい。
嫌いになってウチから離れてくれればいい。
学校に行きたくない気持ちを抑えて今日も教室に来ていた。
いつものように騒がしい教室。
咲羽たちは律儀に約束を守ってくれている。
栞の事を守るために、教室にいるようになった。
そのために最近クラスどころか学年全体が浮き足立ってる。
『２－１の新条栞が雷龍の姫らしい』
そんな噂も流れ始めた。
噂じゃなくて本当かもしれない。
栞が姫になったら、安心だな。
姫はチーム全員で何があっても守りきらなきゃいけない、文字どうりの姫。
