「はぁ、今日も寒いねー」


由愛が手を擦りながら言う


手の真ん中にはホッカイロが挟まっている


「そうだね」



「ねぇ、あゆ」



「何?」



「來君だっけ?もぉ忘れたら?あんたが今日になるたんびにそんな顔するのはもぉ見たくないよ」



「何で?いつもと同じ顔だよ?」


表情は変わらないようにしているつもり


でも、どうしても


空を見上げるときだけ


涙が出てくる